診療科のご案内

脳卒中センター・SCU本館5F SCU

日本海側初の本格的SCU(厚生労働省施設基準)を備えた脳卒中センター

「脳卒中は怖くない!歩いて帰る!」をめざし、チーム医療と新体制、最新機器で支援します。

 

SCU(脳卒中センター)とは

 

脳卒中になったばかりの不安定な状態の患者さんを集中的に治療する部門です.専従の専門医療スタッフが適切な治療と早期からのリハビリテーションを行うことにより,良好な治療効果が期待でき,日本脳卒中学会による脳卒中治療ガイドラインにおいてもSCUでの治療が推奨されています.
 当院SCUは「歩いて帰る脳卒中」を目標として2006年12月に開設されました.年間約350人の脳卒中患者さんの治療を行なっています.




当院のSCUの特徴

①24時間体制
脳卒中治療は時間との闘いです.専門医師が24時間院内に常駐し、緊急時の開頭手術や血管内手術、血栓溶解治療など、あらゆる治療に迅速に対応しています.また県内の救急隊,及び開業医の先生と専用の電話回線(ホットライン)を有しており,緊急時に緊密に連絡を取ることにより適切な初期治療が可能です。
② チーム医療
24時間院内常駐の専任医には、神経内科か脳神経外科の経験を5年以上有する脳卒中診療に習熟した医師(脳神経外科医5名+神経内科医2名)が交代で対応しています.そして看護体制は認定看護師を含む専任の看護師が,3人の患者に看護師1名の3対1看護体制を導入しています.さらにリハビリテーションスタッフ(理学療法士,作業療法士,言語療法士),薬剤師,管理栄養士,MSW(メディカルソーシャルワーカー)がチームを組んで,患者さんの1日も早い回復を目指し,それぞれの専門的立場から脳卒中治療に取り組んでいます。
③超早期リハビリ

リハビリテーションは超早期、つまり入院日からでも開始し,休日も含め毎日訓練を行っています.脳卒中センターの中に広いリハビリ室を配置し,看護師も機能回復に積極的に携わることで「歩いて帰る」を目標としています。

④ 開業医の先生との強い連携
当院は開業医の先生との連携を大切にしています.当院を退院した後はかかりつけの先生に脳卒中の再発予防の治療を継続して頂き,そして必要であれば年に数回,定期検査に当院にお越しいただくようにしています.そのように開業医の先生と強く連携することで,患者さんの脳卒中の病気を診るだけでなく,患者さんの健康を末長く見ていくことができると考えています。



広報誌「かけはし」 特集:脳卒中~こんな症状は脳からの警告!~


主な病気と治療

スタッフ紹介

院長補佐

宇野 英一
(うの えいいち)

免許取得:昭和54年

専門
脳血管障害、脳神経外科一般
得意な疾患・治療
脳動脈瘤手術、血管バイパス手術
資格
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医/日本脳卒中学会専門医

顧問 院長補佐

若松 弘一
(わかまつ こういち)

免許取得:昭和57年

専門
頸椎疾患、転移性脳腫瘍、脳神経外科一般
得意な疾患・治療
脳脊髄液漏出症、脳腫瘍、定位的放射線治療
資格
日本脳神経外科学会専門医・指導医/日本脊髄外科学会認定医

副院長

向井 裕修
(むかい ひろのぶ)

免許取得:昭和61年

専門
脳血管障害、脳神経外科一般
得意な疾患・治療
脳動脈瘤手術
資格
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医・指導医/日本脳卒中学会専門医/日本脳卒中の外科学会技術指導医

脳神経外科主任部長 脳卒中センター長 脳神経センター長

高畠 靖志
(たかばたけ やすし)

免許取得:昭和63年

専門
脳血管障害、脳神経外科一般
得意な疾患・治療
脳動脈瘤手術、脳血管内治療、顔面けいれん
資格
日本脳神経外科学会認定脳外科専門医・指導医/日本脳卒中学会専門医・指導医/日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医/日本脳卒中の外科学会技術指導医

脳神経外科部長

山﨑 法明
(やまざき のりあき)

免許取得:平成6年

専門
頭痛、脳血管障害、救急一般
得意な疾患・治療
一次性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)脳動脈瘤手術、脳血管内治療、
資格
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医・指導医/日本頭痛学会認定頭痛専門医・指導医/日本脳卒中の外科学会技術認定医/日本脳神経血管内治療学会脳血栓回収療法実施医/日本DMAT隊員/AHA公認ACLSインストラクタ-/AHA公認ACLS Experiencedインストラクター

脳神経内科 医長

上野 亜佐子
(うえの あさこ)

免許取得:平成14年

専門
脳神経内科
得意な疾患・治療
脳神経内科
資格
日本神経学会(専門医・指導医)/日本内科学会(専門医・指導医)/日本認知症学会(専門医・指導医)/福井県認知症サポート医

脳神経内科医長

山口 智久
(やまぐち ともひさ)

免許取得:平成24年

専門
脳神経内科
得意な疾患・治療
脳梗塞
資格
日本神経学会神経内科専門医/日本内科学会認定内科医

担当医スケジュール

診療実績

脳卒中について

脳卒中は脳の血管の障害により引き起こされる病気です。卒中とは急に風にあたって倒れる状態を表しますが、まさに突然発症するのが特徴です。脳卒中の代表的な病気は脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血の3種類です。

脳卒中の代表的な病気は3種類です

・脳梗塞:脳に行く血管が詰まって、血流が途絶えることにより脳が傷んでしまう病気です。

・脳内出血:脳の中の血管が破れて、脳の中に出血して、脳が傷んでしまう病気です。

・くも膜下出血:脳の表面を走る動脈の壁の一部が膨らんで風船状の小さなコブができ、それが破れて脳の表面に一気に出血が広がる病気です。

脳卒中の症状

いずれの脳卒中であっても重症の場合は意識障害がでます。その場で倒れてしまい呼びかけに対する反応も悪くなってしまいます。さほど重症ではない場合、次のような症状が出ます。

脳梗塞、脳内出血

どちらも脳そのものが傷みますのでよく似た症状をだします。いずれの症状も突然出てくるのが特徴です。

①半身の顔や手足の麻痺
顔が麻痺しますと顔が歪み、左右対称ではなくなります。また手足の麻痺であれば手や足に力が入り難くなり動きが悪くなります。
②言語障害
言語障害には呂律が回らず、うまく発音ができなくなるタイプと、言葉がわからなくなるタイプがあります。言葉が聞き取りにくくなったり会話が通じなくなります。
③半身のしびれ
④視覚障害
片方の目が急に暗くなり見え難くなったり、見える範囲が狭くなったり物が二重にみえます。
⑤めまいやふらつき

一過性脳虚血発作

上記の症状が一時的、短いと数分の間、出現してすぐに消えてしまうことがあります。これは一過性脳虚血発作といい、大きな脳梗塞の前触れのことがあります。症状が一時的であってもすぐに病院を受診することが大切です。

くも膜下出血

くも膜下出血は脳の表面に出血が広がる病気ですので、症状は突発する激しい頭痛です。

軽い脳卒中の見分け方

米国脳卒中協会では脳卒中を疑う人を見たら3つのテストを行い,そのうちの一つでもあればすぐに救急車を呼ぶことを勧めています.それぞれの頭文字をとってFASTと呼ばれています

脳卒中の治療は時間との戦い

脳卒中はいずれの種類であっても治療は時間との戦いです.治療が早ければ早いほど後遺症は少なくてすみます.脳卒中が疑われたら一刻も早く,救急車を呼んで専門医を受診することが極めて大切です。

脳卒中にならないために

脳卒中にならないために大切なことは以下の3点です。

①近所の開業医の先生にかかりつけの先生になってもらう
脳卒中は高血圧、糖尿病、コレステロールや中性脂肪の異常、喫煙、肥満など生活習慣病が大きな原因となっています。よって日頃からかかりつけの先生に相談し、必要であればお薬などで治療を受けることが脳卒中の予防に重要です。
②脳ドックを受ける
脳ドックの大きな目的の一つは、くも膜下出血の原因となる脳動脈の瘤ができていないかを調べることです。実は脳ドックで脳動脈の瘤が見つかることはさほど珍しいことではありません。状況によってはくも膜下出血になる前に手術やカテーテルの治療で動脈の瘤を治療し、くも膜下出血を予防することがあります。くも膜下出血の好発年齢は40歳から50歳台で決してお年寄りの病気ではありません。40歳をすぎたら脳ドック受診をお勧めします。
③日頃から生活習慣病に注意することです。
脳卒中協会から脳卒中予防十ヶ条が提唱されています。脳卒中の予防はすなわち動脈硬化の予防でもあり、普段から注意をすることが大切です。

まとめ

  • ・脳卒中の主なものは脳梗塞、脳出血、くも膜下出血です。
  • ・脳卒中の治療は時間との戦いです。脳卒中が疑われたらすぐに救急車を呼ぶようにしてください。
  • ・突然、半身の顔や手足の麻痺。半身のしびれ、言語障害。視覚障害、めまいやふらつき、あるいは今まで経験したことのない頭痛が突然出現するなどの症状があれば脳卒中が疑われます。
  • ・脳卒中にならないためにはかかりつけの先生を持つ、40歳を過ぎたら一度は脳ドックを受ける、そして普段から生活習慣病に注意をすることが大切です。

受診について

診療時間
月~金曜日 8:30~17:00
(午後は予約・紹介・小児科のみ)
診療受付時間 8:20~11:00/
自動受付機は7:40より稼働
休診日
土・日曜日、祝祭日、年末年始
休日・時間外診療
救急センターにて対応します。

0776-23-1111

〒918-8503
 福井県福井市和田中町舟橋7番地1

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