トモセラピー

実績と成果

保健適応拡大で治療件数が増加

 当院のトモセラピーは、2021年3月の時点で約3,700名の方に治療を行ってきました。その対象は、当初の脳腫瘍、頭頚部腫瘍、前立腺がんに加え、肺がんや食道がん、子宮頸がんなど全身の固形がんに根治を目的に拡大してきました。また転移性脳腫瘍や小型肺がん、転移性肺腫瘍などこれまでは、ライナックを用いて行われてきた定位放射線治療、体幹部定位放射線治療に応用し大変優れた効果を示してきました。さらに近年、骨転移に対し定位放射線治療により、1回の線量を大きくして短期間に終了する寡分割照射法という新しい分野にも挑戦しております。

トモセラピーの累積件数
トモセラピー原疾患分類

トモセラピーの治療効果

前立腺がんでは、有害事象の有無を確認しながら、総線量を段階的に増加してきました。最終的にはこれまでの治療の10%増しとなる78Gy/39回のような非常に高い線量に到達。治療から1年以上経過した約600人の方の5年PSA無病生存率は、低リスリスク群、中リスク群とも限りなく100%に近い成果が得られております。いっぽう前立腺がんの大半を占め、しかも超高リスク群が多く含まれる高リスク群では、内分泌療法との併用で80%程度と予想をはるかに超えた素晴らしい成果が得られました。晩期の有害事象のうち、レーザー治療が必要なⅡ度の直腸出血は1〜2%に留まっています。頭頚部腫瘍では、喉頭がんⅠ期のようなごく早期のがんを除いて、トモセラピーと化学療法の同時併用が行われております。化学療法の多くは抗がん剤を経静脈的に投与、全身化学療法として行われます。しかし、上顎がんや口腔外科領域の舌や歯肉がんなどでは、IMRTに加え、超選択的動注化学療法、部分切除の組み合わせの集学的治療が選択されます。これまでに約260人の患者さんが治療を受け、5年生存は、Ⅰ、Ⅱ期の早期がんで約80%、Ⅲ、Ⅳ期の進行がんで約60%と優れた成果を示しました。併用療法の強みは、抗がん剤により放射線治療の効果が高められ、しかも周囲の正常組織を限りなく避けて治療ができるというもの。これまで手術が主体であった進行がんの治療でも、メスを加えることなく社会復帰が可能となってきました。

 原発性肺がんや転移性肺がんで3cm以内、かつ高齢、合併症の有無、呼吸機能の低下などを理由として手術ができない場合、体幹部定位放射線照射が行われます。これまで約160人の方が治療を受け、局所制御率は約92%に達しております。

【事例1】上顎がん

トモセラピーと超選択的動注化学療法の集学的治療を行い、約1年が経過。これまでのところ、経過は良好で再発、副作用の徴候はありません。

眼球をさけた線量分布

【眼球をさけた線量分布】

頭部CT

【頭部CT】

眼球をさけた線量分布と治療前、治療後の頭部CTです。上顎骨の破壊を伴う大きな腫瘍が著しく縮小しています。

【事例2】肺がん

原発巣にトモセラピー単独の治療を行いました。その後、1年が経過しましたが腫瘍の増大は認められません。

胸部CT

【胸部CT】

治療前と治療終了3ヶ月後の胸部CTを示したものです。腫瘍は顕著に縮小し、瘢痕を残すのみとなりました。

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