メディカルカフェ
第16回
- 開催日 :
- 2012.11.02
- 講師 :
- 管理栄養士 沖村喜美恵
- 参加人数:
- 15人(男性:4人 / 女性:11人)

【講座詳細】ミニ講義「療養のためのヒント 〜食事や栄養について〜」
がんの患者さんは、症状がなくても炎症が起きています。3食の食事をしっかりとりエネルギーを確保し体重減少や体力の低下を防ぐことが大切です。炭水化物・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素をまんべんなくとることがとても大切になります。栄養バランスランチョンマットの3つのお皿、主食、主菜、副菜の3つが揃っていると、体に必要な栄養素がおおかたとれます。
【食欲不振と味覚の変化の対策】
①少なめに食事を用意する(食べきれた達成感が食への意欲を引き出してくれる)
②食事の時間にこだわらず、気分がよく食べれそうと思ったときに食事がとれるよう工夫する。
③朝起きぬけに水や牛乳など飲み物を取る(胃が目覚めると同時に食欲が湧いくる)
④同じ量をとるならより栄養価の高いものを選ぶ。(汁物なら具沢山にしたり、ジュースも数種類の野菜や果物を組み合わせる)。
【味覚異常の対策】
①塩分を増やす代わりに、だしを濃い目にとり旨みをだしたり、バターや乳製品を使ってこくをだす。
②料理にお酢を使ったり出来上がった料理にレモン果汁をかける。
③旨みや香りの強い旬の新鮮な食材を使用する。
④人肌近くしてから食べる。
【口内炎や口の中の乾燥の対策】
①水分の多いもの、軟らかくて口当たりよいものにする。
②煮汁に片栗粉でとろみをつける。
③こめに水分を取り、常に口の中を潤った状態に保つ。
④氷を口の中に含む。
食生活上大切なことは、●毎食3つのお皿をとりいれたバランスの良い食事とし栄養状態をととのえること。●料理の方法を工夫して治療上の副作用を少なくし楽しく食事をすること●健康食品やサプリメントはあくまでも食事の補助として考えて、まずは3食の食事から必要な栄養をとることです。当院で開催されているメディカルカフェでは、管理栄養士が本日お話した食事・栄養面でのアドバイスを患者さんの相談内容に応じてお話しています。

本日の講師:管理栄養士の沖村さん

栄養バランスランチョンマット

当日は栄養補助食品の試会も行いました。
- スタッフからの一言
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12月初旬の寒さの中15名の参加がありました。偶然出会った患者さんに聞いて一度行ってみたいと思っていた。こうして来てみて本当に良かったとのご意見も頂きました。
参加して下さった方の声で参加して下さる方が増えるのは本当に嬉しいものです。どんどんメディカルカフェを通じて参加者同士輪が広がっていくといいですね。