メディカルカフェ
第22回
- 開催日 :
- 2013.05.10
- 講師 :
- 管理栄養士 沖村 喜美恵
- 参加人数:
- 24人(男性:9人 / 女性:15人)
【講座詳細】療養のためのヒント 〜 食事や栄養について
がんの患者さんでは症状がなくても炎症が起きています。3食の食事をしっかりとりエネルギーを確保し体重減少や体力の低下を防ぐことが大切です。炭水化物・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素をまんべんなくとることがとても大切になります。、栄養バランスランチョンマットの3つのお皿、主食、主菜、副菜の3つが揃っていると、体に必要な栄養素がおおかたとれます。
【食欲不振と味覚の変化の対策】
- 少なめに食事を用意する(食べきれた達成感が食への意欲を引き出してくれる)
- 食事の時間にこだわらず、気分がよく食べれそうと思ったときに食事がとれるよう工夫をしてみましょう。
- 朝起きぬけに水や牛乳など飲み物を取る(胃が目覚めると同時に食欲が湧いくる)
- 同じ量をとるならより栄養価の高いものを選びましょう。(汁物なら具沢山にしたり、ジュースも数種類の野菜や果物を組み合わせる)。
【味覚異常がの対策】
- 塩分を増やす代わりに、だしを濃い目にとり旨みをだしたり、バターや乳製品を使ってこくをだす。
- 料理にお酢を使ったり出来上がった料理にレモン果汁をかける。
- 旨みや香りの強い旬の新鮮な食材を使用する。
- 人肌近くしてから食べる。
【口内炎や口の中の乾燥の対策】
- 水分の多いもの、軟らかくて口当たりよいものにする。
- 煮汁に片栗粉でとろみをつける。
- こめに水分を取り、常に口の中を潤った状態に保つ。
- 氷を口の中に含む。
食生活上大切なことは、
- 毎食3つのお皿をとりいれたバランスの良い食事とし栄養状態をととのえること。
- 料理の方法を工夫して治療上の副作用を少なくし楽しく食事をすること
- 健康食品やサプリメントはあくまでも食事の補助として考えて、まずは3食の食事から必要な栄養をとることです。
当院で開催されているメディカルカフェでは、管理栄養士が本日お話した食事・栄養面でのアドバイスを患者さんの相談内容に応じてお話しています。
- スタッフからの一言
- 通常は第1金曜日に開催していますが、ゴールデンウイークの為、第2金曜日の開催でした。あまり来て下さらないかも・・・と心配していましたが、多くの方が来て下さいました。常連さん、初めての方、当院を受診されている方、他の病院を受診されている方、毎回様々な方が足を運んで下さいます。食事や栄養に関 しての不安や悩みをお持ちの方も多くいらっしゃいます。管理栄養士によるミニ講義は人気シリーズのひとつです。