メディカルカフェ

第59回 

開催日 :
2016.06.03
講師  :
管理栄養士 長谷川亜紀
参加人数:
16人(男性:5人 / 女性:11人)


【講座詳細】療養のためのヒント ~食事や栄養について~

がんの患者さんは症状がなくても炎症が起きています。3食の食事をしっかりとりエネルギーを確保し体重減少や体力の低下を防ぎましょう。炭水化物・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素をまんべんなくとることがとても大切になります。栄養バランスランチョンマットの3つのお皿、主食、主菜、副菜の3つが揃っていると、体に必要な栄養素がおおかたとれます。

  • 【食欲不振と味覚の変化の対策】
  • 1.少なめに食事を用意する(食べきれた達成感が食への意欲を引き出してくれる)
  • 2.食事の時間にこだわらず、気分がよく食べれそうと思ったときに食事がとれるよう工夫をしてみましょう。
  • 3.朝起きぬけに水や牛乳など飲み物を取る(胃が目覚めると同時に食欲が湧いてくる)
  • 4.同じ量をとるならより栄養価の高いものを選びましょう。(汁物なら具沢山にしたり、ジュースも数種類の野菜や果物を組み合わせる)。
  • 【味覚異常の対策】
  • 1.塩分を増やす代わりに、だしを濃い目にとり旨みをだしたり、バターや乳製品を使ってこくをだす。
  • 2.料理にお酢を使ったり出来上がった料理にレモン果汁をかける。
  • 3.旨みや香りの強い旬の新鮮な食材を使用する。
  • 4.人肌近くしてから食べる。
  • 【口内炎や口の中の乾燥の対策】
  • 1.水分の多いもの、軟らかくて口当たりよいものにする。
  • 2.煮汁に片栗粉でとろみをつける。
  • 3.こめに水分を取り、常に口の中を潤った状態に保つ。
  • 4.氷を口の中に含む。

【ONSについて】
ONSとは「経口的栄養補助」のことです。食事だけで十分な栄養をとることが難しい場合、普通の食事に加え経腸栄養剤や濃厚流動食を飲むことで不足分の栄養を補おうというものです。経腸栄養剤は、ご存知の方もおられるとは思いますが、体に必要な栄養素をバランスよく含んだもので栄養素を効率的に摂取できます。

  • 【食生活上大切なこと】
  • ●3つのお皿をとりいれたバランスのよい食事とし栄養状態を整える。
  • ●料理の方法を工夫して治療上の副作用を少なくし楽しく食事をする
  • ●食事だけで十分な栄養が確保できない場合はONS(経口的栄養補助)を利用し不足分を補う
  • ●健康食品・サプリメントは食事の補助として考え、まずは3食の食事から必要な栄養をとる

管理栄養士のお話

3つのお皿をとりいれた
バランスのよい食事

試食・試飲コーナー

スタッフ手作りトトロ


スタッフからの一言
本日のメディカルカフェ ミニ講義は管理栄養士による「療養のためのヒント 食事や栄養について」でした。食事や栄養については、療養生活の中でも大切なことで、毎年人気の講座です。試飲会ではとても飲みやすい補助食品などもあり、これなら取り入れられそうとのお声もありました。おいしさはやっぱり大事ですね。

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