メディカルカフェ
第61回
- 開催日 :
- 2016.08.05
- 講師 :
- 緩和ケア医師 加藤泰史
- 参加人数:
- 21人(男性:4人 / 女性:17人)

【講座詳細】緩和ケアについて
皆さんは、がん緩和ケアというと何をイメージしますか?終末期医療や看取りをイメージされた方も多いのではないでしょうか。もちろん、これらも、とても大切な緩和ケアですが、本来は、がんと診断された時から、即ち、早期がんの段階から、必要に応じて、行わなければならない医療行為なのです。
今までのがん医療の考え方では、「がんを治す」ことのみに関心が向けられていましたが、最近では、がん患者が抱える「辛さ」にも焦点が当てられるようになりました。緩和ケアでは、文字通り、辛さの緩和を行うのですが、がん患者が感じる辛さには、体の痛み、息苦しさ、体のだるさ、吐き気など、体で感じる辛さ以外にも、様々な辛さを感じているのです。がんを告げられたその時から、心の不安や苛立ち、がんの治療が始まることで生じる仕事の問題、治療費に関する問題など、数多くの辛さに直面することになるのです。
これらの様々な辛さを和らげるのが緩和ケアです。当院では、医師、看護師、薬剤師、栄養士、臨床心理士、リハビリスタッフ、メディカルソーシャルワーカーなど、多数の職種でチームを組んで、緩和ケアを行っていますので、積極的に利用していただければと思います。がん終末期になった時に、どこで療養するかは、とても大切な問題です。最近は、在宅医療者のレベルの向上や医療機器の進歩によって、ほとんどの医療行為が在宅でも行えるようになっています。
介護力の不足を補うための社会的な仕組みも数多くあります。自宅では、患者や家族のペースにあわせた生活を送ることができ、病院では味わうことのできない安らぎを得ることができます。病院の緩和ケアチームは、在宅移行のための支援を行っていますので、積極的に利用して頂くことをおすすめします。

緩和ケア医師の加藤先生

リレーフォーライフのフラッグを作成しました。

今年もみなさんの想いを繋ぎます。
- スタッフからの一言
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暑さ厳しい毎日が続く中、21名もの方が参加して下さいました。今年で6年目となるリレーフォーライフのフラッグ作成に忘れず参加して下さること本当に嬉しい限りです。
9月3・4日健康の森で患者さん・ご家族、医療者も一緒に参加します。チームメンバーとして一緒に参加して下さる方お待ちしております。