福井県済生会病院

患者さん一人ひとりに合った❝栄養と食❞のサポート

栄養部長
谷口 としえ

栄養部は管理栄養士・栄養士・調理師、さらに委託の職員が、患者さんの健康を栄養の面から支えることを目標に、栄養管理・給食管理を行っています。

また近年では特に入院前から退院後まで切れ目なく患者さんのサポートを行うシステムや、より安全でおいしい食事提供を行うシステムの構築に力を入れております。

栄養や食事に関する疑問や不安は日々の生活の中でも大きな割合を占めているのではないでしょうか。

栄養や食事に関する疑問や不安がある方は、お気軽に管理栄養士にご相談下さい。

栄養管理業務

1.入院患者さんの栄養管理

栄養障害があると、病気の回復を遅らせ、入院期間が長引く一因にもなります。そのため栄養障害が疑われる場合は早期に栄養管理を開始することが推奨されています。

当院では各病棟に１名以上の管理栄養士を配置し、入院患者さんの栄養管理を行っています。

栄養状態を把握するためにベッドサイドに伺って、全身状態や食事摂取状況などを確認して、お一人おひとりに合わせた栄養の内容を検討し実践しています。

2.栄養サポートチーム（NST）など各種医療チームへの参加

患者さんに最適な栄養管理を提供するために、管理栄養士、医師、看護師、薬剤師など多職種から成るチームで、最も適切な栄養補給の方法の提案や、病気の回復や合併症の予防に有用な栄養管理方法の提案などをおこなっています。

3.栄養相談・各種教室講師

個別の栄養相談では患者さん個々に合わせた食事療法について具体的なアドバイスを行います。入院患者さん、外来患者さん問わずに栄養相談を実施していますので、ご希望の方はお気軽にご相談下さい。

また院内で開催される、糖尿病教室を始め、肝臓病教室、脳卒中教室、心臓病教室、母親教室など各種教室の講師を担当しています。

4.入退院センター

入退院センターでは入院前の患者さんの栄養状態把握を行っています。

更に、アレルギー食品への対応、咀嚼や嚥下が困難な方など、事前に情報を把握することで、入院１食目から適切な栄養管理、食事管理を行う体制を整えています。

5.健診センター

健診センターでは受診者さんの予防医療の充実を図るために、保健師と共同で健診診断後の指導、特定保健指導を実施しています。

給食管理業務

病院の食事は治療の一環であり安全でおいしい食事を提供し、退院後も自宅での食事の参考となるように努めております。

1.調理システム

ニュークックチルとクックサーブを融合させています。

ニュークックチルとは加熱調理した食品を短時間のうちに冷却、チルド保存後（０～３℃）に盛り付けを行い、そのまま再加熱して食事を提供する方式です。事前調理により、煮物などは味がよく浸み込み薄味でも美味しく仕上がる利点があり、更に効率よく食事提供ができます。

2.配膳方法

温冷配膳車を使用しています。

温冷配膳車を使用することで、温かい料理は温かく、冷たい料理は冷たい状態を保って患者さんへ届けることができます。

3.使用食器

主に陶器の食器を使用しています。家庭に近い環境での食事になるように努めています。

4.イベントメニュー

病院の食事が治療食としての役割だけではなく、『食べる楽しみ』となるよう行事食や地産地消を心がけています。

5.嗜好調査

定期的に嗜好調査を実施し、患者さんからの食事に対する評価を確認し献立の改善に繋げています。

チーム医療への参加

チーム医療の一員として、院内の様々なチームや委員会・患者会の活動に関わっています。

• ・栄養サポートチーム（ＮＳＴ）
• ・摂食・嚥下チーム
• ・糖尿病診療対策グループ
• ・肝疾患チーム
• ・褥瘡対策チーム
• ・脳卒中チーム
• ・心臓リハビリテーションチーム
• ・感染対策チーム
• ・認知症対策グループ
• ・クリニカルパス部会
• ・緩和ケアチーム
• ・臨床倫理
• ・医療安全
  など

薬剤部スタッフの認定資格（2020年3月現在）

• NST専門療法士

  2名

• 病態栄養専門（認定）管理栄養士

  2名

• 糖尿病療養指導士

  4名

• 臨床栄養師

  1名

• 静脈経腸栄養（TNT－D）管理栄養士

  1名

学会発表

• 準備中