膵がん

膵がんについて

がん疾患名

膵がん

喫煙、慢性膵炎、糖尿病、肥満との関係も

胃の裏側にある長さ15センチ、上下5センチ、厚さ2センチの細長い臓器が膵臓です。膵臓は食物の消化を助ける膵液の分泌、そして糖をエネルギーに変えるインスリンの分泌という、2つの役割を担っています。

膵がんは膵臓にできる悪性腫瘍の総称で、消化器系のがんでは最も予後の悪いがんです。膵がんが発症する原因は明らかになっていませんが、喫煙、慢性膵炎、糖尿病、肥満と何らかの関係があると考えられています。

膵がんの自覚症状には背中やお腹の痛み、皮膚が黄色っぽくなる黄疸などがあります。自覚症状が現れた時点でステージⅡ以上に進行していることが多く、いかに早期でがんを見つけるかは、膵がん診療の大きな課題です。

年々増え続け、死亡率の上位に

日本では膵がんが増え続けており、男性のがんによる死亡率の第5位、女性では4位となっています。2014年の統計によると、日本人の膵がん患者は約3万9千人、膵がんによる死亡者数は約3万7千人に上っています。膵がんは手術できるケースが全体の約30~40%と少なく、ステージⅠ以下で見つけられるケースにいたっては20%以下と、極めて少ない数字となっています。

また、手術できたケースでも、5年生存率は20%と極めて低いことからも、膵がんは難しいがんと位置づけられています。

膵がんの進行度分類 人口10万人あたり年齢調整別罹患率

膵疾患外来を開設し、地域ぐるみでの診療へ

膵がんを早期発見するには、一つの医療機関だけではなく、地域全体で取り組むことも大切です。膵がんは診断が難しいため、疑わしい症状があっても膵がんと確定できず、様子を見ているうちにがんが進行していることも。地域の医療機関が連携し、疑わしい患者さんを専門医へつなげていくことが、早期発見への近道となります。当院では地域の連携医に向けた最新の膵がん診療の情報発信や勉強会を開催。これまで以上に関係を密にし、地域ぐるみで膵がん診療に取り組み体制づくりにも務めています。

院内では膵がん専門のスタッフによる膵疾患対策チームを結成。2015年6月には県内初の膵疾患外来を開設しました。専門外来を設けることで、早期発見と早期治療を行う体制を確立。かかりつけ医からの紹介窓口としても門戸を広げています。

<膵疾患外来>

当院では以下の通り膵疾患外来の受付を行っています。(当番医制)

診療日:
毎週水曜日 ※原則、予約外来制(かかりつけ医からの紹介)
場 所:
本館1階 内科外科総合外来(ABブロック)
がんに関する相談・お問い合わせ

がん相談支援センター
(南館1階 集学的がん診療センター内)

〒918-8503 
福井県福井市和田中町舟橋7番地1

受付時間 
平日 8:30~17:00(土・日曜日、祝祭日を除く)

がん相談直通ダイヤル

0776-28-1212

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