緩和ケア

がんの告知のこと

がん告知の重要性

がん医療において、近年大きく変化したのが、「がんの告知」に対する考え方です。かつては告知しないのが常識でしたが、現在は患者さんの人格を尊重するために、告知はもはや一般的になってきました。むしろ、現在のがん医療においては、告知をしないことによる問題点の方が大きくなってきています。

ひとつには情報化がこれだけ進んだ現代において、がんを隠し通すことはきわめて困難になってきているということ。病名を伏せても病状は進行しますし、患者さん自身も疑心暗鬼に陥ります。
また、本来、患者さんの最も身近な存在であるはずのご家族と医療者が病名を隠すという「秘密」を共有することで、患者さんが置き去りになってしまうということ。患者さんには悲しみ、不安をわかち合う人がいなくなり、どんどん孤立してしまいます。

さらには、治療法の選択肢が狭まるということ。自分ががんであることを理解していれば、治療や薬の内容、副作用などの説明を受け、納得した上で治療を選択できますが、告知されていないばかりに、すべてがあやふなままで進められることになります。

がんの告知はご本人にも、ご家族にも、私たち医療者にとっても、つらく苦しいことです。しかし、面と向き合わなければ、困難を乗り越えることはできません。
ご家族ががんになったとき、ご本人に告げることをためらわれるケースは少なくありません。しかし、がんを隠すのではなく、そばにいて支えてあげてください。それが、ご家族にできる患者さんへの“緩和ケア”です。

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