肝トピックス

肝硬変の原因が変化 メタボリック症候群(代謝機能不全)とアルコールが主役

肝臓川柳

肝硬変 原因主役は メタボである!

(めたぼである…メタボでアル…メタボでアル…メタボとアル…メタボリック症候群とアルコール)

2024年6月の第59回日本肝臓学会総会で、全国の多くの病院の多数例の集積結果による肝硬変の原因の変遷が報告されました。
2017年までと2018年から2021年までを比較しますと、肝硬変の原因としてC型肝炎は48.2%から27.1%へと大きく減少し、代わりにNASH(非アルコール性脂肪肝炎)が6.3%から12.7%へ、アルコールが19.9%から28.8%へと大きく割合が増加しています。
C型肝炎の治療が進んでいるとはいえ、最近の大きな衝撃的な変化が明らかになりました。
メタボリック症候群(肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症)による代謝機能不全やアルコールが肝臓病の主役となりつつあります。
また、日本で2023年9月29日に日本肝臓学会と日本消化器病学会が、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD:ナッフルド)、肝炎(NASH:ナッシュ)の病名を代謝機能不全関連脂肪性肝疾患(MASLD:マッスルド)、肝炎(MASH:マッシュ)に変更する声明を出しました。これから実際の臨床での検討が盛んに行われると思われますが、この領域は日進月歩で目が離せません。


これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント

今やメタボリック症候群による代謝機能不全やアルコールが肝臓病の主役となりつつあります。
●非アルコール性肝疾患(NAFID)→ 代謝機能不全関連脂肪性肝疾患(MASLD)
●  〃    肝炎 (NSAH) →      〃     肝炎 (MASH)
と変更する事になりました。

(文:肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)

2023.10.26 更新

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