肝臓病治療における栄養士の重要性がますます増加。注目の的!
- 肝臓川柳
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えぇ(良い)ように 食事指導が 重要です
((えぇように・・・えぃように・・えいように・・・えいようし・・・栄養士!))
肝臓は代謝の中心臓器であり、
肝臓病の治療においては食事、栄養の管理が必須で、栄養士の役割は重要です。
特に肝硬変の方には、一般的な食事の注意の他に、
浮腫・腹水増悪防止のための塩分制限、
早朝飢餓状態回避のための就寝前補食の指導などがあります。
入院患者さんに対しては、
食事内容の他に排便状況、内服状況、栄養状態などもきめ細かく確認、指導をしていますが、
肝硬変合併症の不顕性肝性脳症を早期に診断するための動作テスト(ストループテスト*など)
を行っている施設もあります。
さらに重要なことは、明らかになった異常を他職種にも共有して、チーム医療を行うことです。
現在、がん、腎臓、糖尿病の疾患別専門管理栄養士がいますが、
肝疾患患者さんも非常に専門的な把握や指導が必要であり、注目されています。
*ストループテスト:言葉で示された色とは異なるインクで書かれた文字の呼称と
色の呼称の正否、回答時間を測定する (例:あか きいろ)
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
肝硬変の患者に対して食事・栄養の管理は必須で栄養士の役割は重要です
塩分制限、就寝前捕食指導、排便状況、栄養状態の確認指導はもちろんの事、
肝硬変合併症である不顕性肝性脳症の早期診断のための動作テスト(ストループテスト)
を実施する場合もあり、それを多職種で共有しチーム医療で治療にあたっていく事が重要です
(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2023.2.7 更新