非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の遺伝的解明が進んでいる!治療も・・
- 肝臓川柳
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将来は 治療につながり 良いでしょう
(良いでしょう…いいでしょう…いいでし…いでし…いでんし…遺伝子…遺伝子解明!)
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎(NASH)は、
食事、運動、肥満などの環境因子や糖尿病などの基礎疾患の影響が強いですが、
以前もお話しましたように遺伝的要因もあります。
ゲノムワイド関連解析(GWAS)から明らかになった
PNPLA遺伝子の多型(変異)は 日本人に多いですが、
肝臓の脂肪化や線維化進行のリスクになると言われています。
その他の関連遺伝子も複数明らかになっており、
中でもHSD17B13遺伝子の多型(変異)は重要であり、
逆に病態進展に保護的に作用するとされています。
なんとこの2つの重要な遺伝子変異の治療(遺伝子から作られた蛋白を抑える)の治験が、
来年より日本でも始まります。
NASHの分野でも次々と遺伝的要因が解明されつつあり、
治療ターゲットとしても注目されており、この分野から目が離せません。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
NAFLD、NASHに対しては遺伝子的な要因もあり、
現在その遺伝的解明が進んでおり、
今後治療ターゲットとしても注目されています
今後更なる治療の進化が期待されます
(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2022.12.28 更新