NIT(非侵襲的検査)がNASH(非アルコール性脂肪肝炎)診断の決め手!
- 肝臓川柳
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NASHには 決め手の診断 きっとなる!
(きっとなる・・・きっと・・・にっと・・・ニット・・・NIT(非侵襲的検査))
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の確定診断は、
現在肝生検病理所見が唯一認められていますが、
肝生検は、出血などのリスクがあり、
また診断の面でも生検標本の大きさや診断する病理医により
不一致が生じるなどの不確かさもあり、代わりの診断法が切望されています。
侵襲的な肝生検検査と対をなす非侵襲的検査をNon Invasive Test “NIT”と総称しています。
以前肝トピックスでも紹介した
①血液検査の肝線維化マーカー(M2BPGi、Ⅳコラーゲン4Sなど)
②検査値を組み合わせた計算式であるスコアリングシステム(Fib-4 indexなど)
③画像検査(エラストグラフィ:フィブロスキャン、MREなど)
とたくさんのものがありますが、それぞれ強み、弱みがあります。
現在のところ、
検査する対象や目的や効能により使い分けたり、
あるいは組み合わせて新たなものを作ったりすることが必要ではないかと、
たくさんの専門家により熱く議論されており、日本独自のNITの確立を目指しています。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
非アルコール性脂肪肝炎の確定診断には現在侵襲的な肝生検のみが認められていますが、
非侵襲的検査が切望されており、専門家により日本独自のNITの確立を目指しています。
(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2021.5.25 更新