治験をサポートする治験コーディネーター:CRC
- 肝臓川柳
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治験には サポートあるし 安心よ
(サポートあるし…あるし…あーるしー…しーあーるしー…シーアールシー…CRC)
人を対象に新しい薬や治療法の効果や安全性を
科学的に調べる方法を「臨床試験」といいますが、
その中で新しい薬を健康な成人や患者に使用して、
効果や安全性、治療法などを確認するために行われるものを
「治験」と呼んでいます。
治験の成績を厚生労働省に申請し、薬として承認されてはじめて、
多くの患者に安心して使われるようになります。
現在新型コロナワクチンの治験のニュースが多く出ていますが、
肝臓病でも多くの治験がなされています。
最近とくに非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に対する治験が盛んになされており、
福井県済生会病院でも今までに4件実施され、現在も数件施行中で、どなたでも参加可能です。
治験には多くの職種の方が携わっていますが、
その中で治験コーディネーター[CRC(clinical research coordinator)]という職種の方がいて、
医療機関と製薬会社、患者さんとの間に立ち、
薬の開発試験である治験がスムーズに進行するようにサポートを行っています。
CRCは医師の指示の下で、治験に参加する患者さんの人権や安全性を守り、
科学性、信頼性の高い治験を円滑に進められるように、
そしていつも安心して治験に参加して頂けるように、
病院内での調整役を担っており、また、医学・医療の発展のために日々働いています。
治験に関して分からないことや悩んでいることがあれば、CRCにお気軽にご相談ください。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
CRCとは、新薬を健康な成人や患者に使用して、
効果や安全性、治療法などを確認するための「治験」の際に、
参加する患者さんの人権や安全性を守り、
科学性、信頼性の高い治験を円滑に進めるられ、
安心して治験に参加していただけるように、
医師の指示の下、病院内での調整役を担っている、
それがCRC=治験コーディネーターなのだ!
(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2021.1.25 更新