肝臓の感染症の原因;ウイルス、細菌、リケッチア、寄生虫・・多々あり
- 肝臓川柳
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肝染症 経路解明 苦労する
(苦労する・・・くろうする・・・くろーする・・・ぐろーばる・・・グローバル)
肝臓の感染症といいますと非常に広い範疇になります。
それこそ最も有名なB型、C型肝炎もB型、C型肝炎ウイルスが感染し、
肝臓を標的にすることにより起こります。
その他、A型、E型肝炎ウイルスなどが肝臓を標的にしますが、
現在猛威を振るっている新型コロナウイルスは、直接肝臓を標的にするウイルスではないようです。
ウイルス以外では、
細菌やリケッチアや寄生虫など非常に多くの種類の病原体が肝臓に感染することがあり、
肝臓に“膿(うみ)”がたまると、“肝膿瘍(かんのうよう)”という病名が付きます。
発熱、疼痛といった肝膿瘍特有の症状や血液検査や画像で大抵は診断がつきますが、
中には肝悪性腫瘍との鑑別が難しかったり、稀な病原体であると診断が遅れたりすることがあります。
最近のグローバル化などの影響により、
普段考えのつかない感染症にいつ、どこでかかるか分からない時代となっています。
今回は総論になりましたが、肝臓の感染症について、一つ一つ一緒に勉強していきましょう!
肝トピックスでも時々取り上げたいと思います。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
肝臓にも感染症があり、ウイルスだけでなく、細菌やリケッチアや寄生虫など
非常に多くの種類の病原体が肝臓に感染する場合があります。
特有の症状や血液検査、画像診断で大抵は診断がつきますが、中には鑑別が困難な場合もあります。(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2020.7.20 更新