B型肝炎再活性化による肝炎重症化阻止における薬剤師の重要な役割
- 肝臓川柳
-
再活性 「あらぁ」とならないための 薬剤師
((「あらぁ」と…アラァと…アラート))
B型肝炎再活性化は、免疫抑制・化学療法中にB型肝炎ウイルスが増殖することです。
肝機能が正常(無症候性キャリア)のB型肝炎患者でも、
さらに過去の既往感染例(HBs抗原陰性かつ、HBc抗体またはHBs抗体陽性)でも起こり、
時に肝炎が重症化し死亡に至ることがあり、きわめて重大です。
事故を防止するためのガイドラインがありますが、遵守出来ずに、
毎年のように医療訴訟となり病院側が敗訴となるケースがあります
(去年、今年も有名な病院で発生している)
医師のみでガイドラインを100%遵守することは困難であり、
薬剤のゲートキーパーとして薬剤師が介入することが非常に重要です。
対象症例を医師とともにダブルモニタリングを行ったり、
昨今次々に登場する新しい免疫抑制剤や化学療法剤の情報を常に収集し、
いち早く医師にアラートを出し続けたり、
B型肝炎再活性化による肝炎重症化阻止のために薬剤師は重要な役割を果たしています。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
B型肝炎の再活性化を阻止するため、対象症例を医師と共にダブルモニタリングを行ったり、
関わりのある薬剤等の情報収集・情報提供など、様々な場面で薬剤師が活躍しています。
(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2020.6.25 更新