肝トピックス

画像による肝線維化診断の新しい方法~MRエラストグラフィ~

肝臓川柳

エムアール(MRI) 線維化判断 新しいだぞーん

(ん…がぞーん…がぞう…画像…画像診断)

慢性肝疾患は、自覚症状がないまま組織が硬くなる線維化が進み、
慢性肝炎から肝硬変へ移行し肝癌が発生するのが特徴です 。
肝臓の線維化はこれまでは肝臓に針を刺して組織を採取して調べていましたが、
最近は、組織の硬さを画像化して調べるエラストグラフィが広く用いられています。
(エラスト:硬さ、グラフィ:画像化)
フィブロスキャンやシェアーウエーブエラストグラフィなどの、
超音波診断機器を使うエラストグラフィがありますが、
肝生検に比べ侵襲性が少なく繰り返し検査をすることが可能な一方で、
肝臓の一部分の硬さしか分からないため、
肝臓全体の線維化を診断できるわけではありません。
近年普及し始めたMRエラストグラフィは、
MRIを利用して肝臓の硬さを広範囲にわたり測定し、
より正確に肝臓の線維化を調べることができます。
まだまだ普及率は低いですが、
肝硬変や肝がんへの重症化が増えている”非アルコール性脂肪肝炎(NASH)”などの
早期からのリスク診断の一助になる大きな可能性があります。


これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント

最近の肝臓組織の硬さを調べる方法として、画像化して調べる方法があります
MRエラストグラフィはMRIを利用して肝臓の硬さを広範囲にわたり測定し、
より正確に肝臓の線維化を調べることができます
早期からのリスク診断の一助になる可能性があります

(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)

2020.1.22 更新

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