平成から令和。C型肝炎・肝硬変はウイルス駆除後の新時代へ
- 肝臓川柳
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新時代! ウイルス0は 当たり前!
(0は・・・零は・・・れいは・・・令和)
いよいよ令和元年。
新時代の幕開けですが、C型肝炎・肝硬変に関しては、
5年前に経口抗ウイルス剤(DAA製剤)が登場して以来ほとんどの患者さんが治療対象になり、
治療すればほとんどウイルスが消失する時代となりました。
確かにウイルス駆除後、肝機能は良くなり元気になるのですが、
逆に体重が増加したり、血糖やコレステロールが上がる場合があります。
さらに重要なのは、
特に肝硬変の方は、肝がん発生のリスクがあまり下がらず、
門脈圧亢進症(食道静脈瘤など)はむしろ増悪する場合があり、注意が必要ということです。
ウイルスが駆除されても定期的な通院、血液検査とともに画像検査や内視鏡検査のフォローが必要です。
令和時代になりC型肝炎診療も新しい常識が必要となります。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
新しい経口抗ウイルス薬が登場以来、ウイルスが消失する時代とはなったが、
逆に体重が増加し血糖やコレステロールが上がる場合があります。
特に肝硬変の方は、肝がん発生のリスクがあまり下がらず、
門脈圧亢進症は増悪する場合があり、注意が必要です。(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2019.4.22 更新