日本人は遺伝的に脂肪肝、脂肪肝炎(NASH)、肝癌になり易い
- 肝臓川柳
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日本人 肥満でなくとも 気を抜くなっ!
(気を抜くなっ…なっ…なっ……なっしゅ…ナッシュ…NASH)
今や脂肪肝/脂肪肝炎(NASH)は、成人の4人に1人、約2000万人が罹患する
最多の慢性肝疾患であり、飽食、運動不足による肥満が最大の原因ですが、
肥満でない方にも脂肪肝の方がいます。
PNPL3遺伝子というものがありますが、
この遺伝子のGアレル(GG、GC、CC)が脂肪肝に大きく関わっています。
GGの人は脂肪肝やNASHになり易く、さらには肝癌合併の危険性が高いため、
より厳格な生活習慣改善が必要とされていますが、
日本人は、GGの人が約20%と、外国人より多いと言われています。
PNPL3遺伝子を調べる検査はまだ保険適応ではなく、一般には調べられませんが、
予後や治療方針に関わる非常に重要な問題であり、簡易な測定法が模索されています。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
脂肪肝/脂肪肝炎(NASH)は、成人の4人に1人、約2000万人が罹患する
最多の慢性肝疾患であり、特定の遺伝子をもつ人は肥満でなくても
脂肪肝やNASHになり易く、肝癌合併の危険性が高いため、
より厳格な生活習慣改善が必要とされています。
日本人は外国人よりその遺伝子をもつ人の割合が多いと言われており、
肥満でない方も脂肪肝やNASHに注意が必要です。
(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2019.3.18 更新