画像ソフトによる脂肪、筋肉測定~皮下脂肪はあったほうがいい?
- 肝臓川柳
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皮下脂肪 多少あっても 悲観しない
(悲観しない…ひかんしない…ひかんし…ひかし…皮下脂肪…)
先月の肝トピックスで、
サルコペニア(筋肉減少)が肝疾患の予後に極めて悪いとご紹介しましたが、
画像ソフトにより、筋肉(骨格筋)、内臓脂肪、皮下脂肪がいっしょに測定できます。
筋肉減少とともに内臓脂肪の増加は、
メタボリックシンドロームの大元であり予後に悪影響を与えますが、
皮下脂肪は、ある施設の報告によりますと、
何と!あった方(多い方)が肝がん治療後の予後が良いという成績を出しています。
内臓脂肪からは悪いシグナル(サイトカイン)が出るため良くありませんが、
皮下脂肪は元々エネルギーを蓄えるためにあるものであり、
あまり悪さはしないようです。
少し小太りの人が最も長生きするという報告もあり、興味がもたれるところです。
しかし、だからといって暴飲暴食、肥満がいいわけではありませんので注意が必要です。
これからも詳しい情報提供をさせていただきます。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
皮下脂肪はあった方が肝癌治療後の予後が良いという成績もありました。
少し小太りの人が最も長生きするとの興味深い報告もあります。
しかしだからといって暴飲暴食・肥満がいいわけではありませんのでご注意!
(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2018.12.10 更新