B型肝炎の新規感染予防も再活性化阻止もワクチンが決め手!?
- 肝臓川柳
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将来は B型撲滅 楽ちんに
(楽ちん・・・らくちん・・・ヮクチン・・・ワクチン・・・ワクチンで撲滅の時代が来ることを願って)
先週(6/8~6/9)肝臓学会総会がありました 。
色々な新しい話題がありましたので、おいおいお知らせしたいと思います。
B型肝炎もC型肝炎と同様に新規抗ウイルス剤が開発中ですが、
B型肝炎ウイルス(HBV)は感染力が強く、新たな感染を防ぐことが大切です。
2016年10月より新生児に対してのHBVワクチンが始まりましたが、
新生児以外へのワクチンをどうするか、抗体がつかない人はどうするかという問題があります。
また、体内に潜んで眠っているきわめて少ないHBVが、免疫抑制剤や抗がん剤の投与などにより
再活性化する(増えて肝炎を起こす)のも大きな問題となっておりますが、
最近、HBs抗体陽性で高力価の方は再活性化が起こりにくいことが明らかになってきており、
HBVワクチン投与が再活性化阻止の決め手と考えられ、治験が進んでいるとのことです。
HBVワクチンと新規抗HBV剤で、B型肝炎も撲滅へ動き出しています。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
B型肝炎ウイルスは感染力が強く、新たな感染を防ぐため新生児へのワクチン投与が開始
また、体の中に潜んでいる少量のHBVの再活性化阻止に関しても
BVワクチン投与が有効と考えられ、治験も進められています
(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院(福井県済生会病院) 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2018.6.18 更新