肝がんに対する新しい経口薬続々登場。待ってました!! “レンバチニブ” ついにあのソラフェニブを凌駕?
- 肝臓川柳
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ついにキター!! レンビマ効き目は トレビア~ン♪
(トレビア~ン…トレビマ~ン…トレビマン…レビマ…レンビマ)
レンビマ(レンバチニブメシル酸塩)が、2018年3月23日に切除不能肝細胞がんに対し、
適応追加されました。甲状腺がんに適応があった分子標的薬です。
これまで10年以上、肝細胞がんに対する経口抗がん剤(分子標的薬)は、
ソラフェニブしかありませんでしたが、レンビマは、ソラフェニブに対して、
生存期間で「非劣勢」が証明されたばかりなく、
奏効率ではソラフェニブの2倍以上の改善がみられています。
主な副作用は、高血圧、下痢、食欲減退、体重減少、疲労などですが、
ソラフェニブでやっかいだった手足症候群(手足が剥ける)の発生が少ないのが特徴です。
効果が高く、副作用も重篤なものが少なく、ソラフェニブを凌駕して、
切除不能肝細胞がんに対する経口抗がん剤一次治療の「第一選択」になりうる
画期的な新治療です。
特に、他の治療(肝動脈塞栓術、動注化学療法など)が効かなくなった、
まだ肝予備能(肝臓の力)が良い肝細胞がんの方には、大変な福音となっています。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
“レンビマ”が切除不能幹細胞がんに適応が追加されました。
従来薬に比べて効果が高く、副作用も重篤なものが少なくなっています。
切除不能な場合の、経口抗がん剤一次治療の第一選択になりうる画期的な新治療です。(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院(福井県済生会病院) 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2018.4.23 更新