C型肝炎ウイルスと肝外病変
- 肝臓川柳
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駆除したら 他病も改善 感慨無量
(感慨…肝外・・・肝臓以外の病変も改善とはすばらしいですね)
C型肝炎ウイルスは、もちろん肝臓に病気を起こしますが、
肝臓以外の多くの臓器に障害を来し病気を起こすことが分かっています。
有名なものでは、C型肝炎ウイルスにより、
うつ病、糖尿病、クリオグロブリン血症、ポルフィリン症、扁平苔癬
などの発生が多くなることが知られており、その他、
慢性腎臓病、肺線維症、心筋症、関節リウマチ、認知症、悪性リンパ腫
などにも関係します。
当院では、C型肝炎ウイルス駆除により胃の悪性リンパ腫が消失した症例を経験しています。
これらのことから、
ウイルスを駆除すると、肝臓が悪くない方でも他の病気が改善し生存期間が延長する、
あるいは、
他の病気の治療がいらなくなり医療費が大幅に削減されることも期待され注目されています。
C型肝炎は全身病といっても過言ではないと考えられます
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
ウイルスを駆除すると、肝臓が悪くない方でも他の病気が改善し生存期間が延長する
あるいは 他の病気の治療がいらなくなる可能性もあります
C型肝炎は全身病といっても過言ではないと考えられます
(文:福井県肝疾患診療連携拠点病院(福井県済生会病院) 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2017.11.20 更新