ついに登場! 悲願の肝細胞がんに対する新規経口抗がん剤 “レゴラフェニブ”
- 肝臓川柳
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えれぇ~こった 経口新薬 ついに来た!
(えれぇ~こった…えれ~こっ…えレ~コ…レ~コ…レ~コラ…レコラフェニブ)
肝細胞がんは難治のがんであり、
治療法としては、
手術、ラジオ波焼灼術(RFA)、肝動脈塞栓術(TACE)、肝動注化学療法、放射線療法がありますが、
経口の抗がん剤については、
分子標的剤であるソラフェニブ(ネクサバール)が2007年に初めて登場して以来、
数々の開発、治験がなされるも有効なものはありませんでした。
今回、10年ぶりに新たな分子標的剤(キナーゼ阻害剤)“レゴラフェニブ”が
肝細胞がんに対して使用可能となりました。
商品名は“スチバーガ”で、大腸がんなどで使用されていますが、
今回、ソラフェニブに効果がなかった肝細胞がんに対して有用性が証明されました。
手足症候群などの副作用の問題や、
先行して使用しているソラフェニブの忍容性の条件の問題
(ソラフェニブ400mg以上を20日以上使用可能だった例のみ適応)などがありますが、
新たな難治の肝細胞がんに対する経口の治療法として、大きな注目を浴びてきます。
また、今後、肝細胞がん経口治療はさらに大きな展開が予想されています。
- これだけ覚えておいて損はない!
今回のポイント -
10年ぶりに肝細胞がんに対する経口抗がん剤が登場!
いくつかの条件はあるものの、難治の肝細胞がんに対する新たな治療法として、
大きな注目と共に、肝細胞がん治療の大きな展開が予想されています。
(文:福井県済生会病院(肝疾患診療連携拠点病院) 肝疾患センター長 野ツ俣 和夫)
2017.8.14 更新