【健康】寒さから身を守る!ヒートショックの仕組みと予防
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心臓発作や脳卒中、めまいや失神などを引き起こすことをいいます。代表的なものが、寒い脱水所と熱いお風呂の過度な温度変化によって起こるヒートショックです。ヒートショックは交通事故よりも多くの死亡原因になるとされ、「家庭内の事故」として非常に注意が必要です。
ヒートショックの仕組み
人の体は、寒さを感じると体温を保つために欠陥を収縮させます。暖かいリビングから冷え込んだ脱衣所や浴室へ移動すると、皮膚の血管が急激に縮み、その結果、血圧は一気に上昇します。この時点ですでに心臓や血管に大きな負担がかかり脳出血や心筋梗塞を発症したります。その直後、浴槽に入り体が温まってくると血管が広がり、急上昇した血圧が急下降します。この急激な血圧の低下により、一時的に脳内に血液が回らない貧血の状態となり一過性の意識障害を起こす可能性があります。浴槽内での意識障害が、溺れて死亡する事故の原因の一つとして考えられています。また、トイレでヒートショックを起こす人もいるため、お風呂以外でも温度変化のある場所には要注意です。
特に高齢者は、血圧調整機能が低下していることが多く、ヒートショックの影響を受けやすいとされています。高血圧や糖尿病、心臓病などの持病がある人、飲酒後や体調が優れない時もリスクが高まるので注意しましょう。
入浴時のヒートショック予防
ヒートショックを予防するポイントは、血圧が乱高下しないようにすることです。温度差をなるべくなくし、体に負担のない入浴方法を心掛けましょう。
暖かいリビングから寒い脱衣所へ移動すると、体は急な温度変化にさらされ、血圧が大きく変動しやすくなります。これを防ぐために、脱衣所には小型の暖房器具を設置し、入浴の10~15分前から温めておくなどの工夫をしましょう。エアコンの暖気を脱衣所に流したり、床にマットを敷いて足元の冷えを防いだりすることも効果的です。また、浴室も事前に温めておくことが大切です。浴槽にお湯がたまっている場合は、入浴前にふたを外しておくと、湯気が広がり、浴室全体の温度を上げることができます。さらに、シャワーで壁や床にお湯をかけると、より短時間で浴室が温まり、寒さを感じにくくなります。
浴槽の温度は40℃前後、高くても41℃までを目安にしましょう。「少しぬるい」と感じる程度が、体にとっては安全な温度です。42℃以上の熱いお湯は交感神経を強く刺激し、血圧の変動を大きくするため、ヒートショックのリスクを高めます。また、低めの温度のお湯にゆっくり入ることも大切です。いきなり肩までつかるのではなく、足元から順にかけ湯をし、体を慣らしてから入浴しましょう。入浴時間は10~15分程度を目安にし、長湯は避けるようにします。
お湯につかっているときは、体が温められ、血管が弛緩して血圧が低下しています。その状態で急に立ち上がると、脳まで血を運ぶことができず、めまいを起こしたり、失神したりすることがあります。お風呂から出るときはゆっくり立ち上がることを意識しましょう。降圧剤内服中の人は特に注意が必要です。また、飲酒後は血圧が下がることが知られていますので、飲酒後の入浴は避けましょう。
ヒートショックは、特別な人だけに起こるものではなく、誰にでも起こりうる身近な危険です。しかし、脱衣所や浴室を温める、湯温を少し低めに設定するなど、日々のちょっとした心掛けで予防することができます。寒い季節こそ入浴前の準備を大切にし、体にやさしい入浴方法を意識しましょう。