ウェルネスデスク

【健康経営】INVEST IN WELLNESS vol.7 制作現場レポート

健康に向き合うきっかけは、制度や義務ではなく、身近な誰かの声や想いかもしれません。
2025年度のINVEST IN WELLNESSでは、「あなたのまわりの健康の“旗振り役”」をテーマに、社会・企業・家庭で健康づくりを先導する人たちの声を届けます。

社員の高齢化をどうやって支える?

INVEST IN WELLNESS Vol.07では平均年齢50歳を超える職場・株式会社ニシヤマの健康経営の取り組みを紹介しました。このページでは、誌面では伝えきれなかった制度の背景と、企業を支える健診センターの視点をお届けします。

INVEST IN WELLNESS Vol.07
INVEST IN WELLNESS Vol.07の表紙

人間ドックの補助制度をひと足早く導入

人間ドック補助制度を導入された背景を教えてください。

林さん

平均年齢が50歳を超え、健康をどう守るかを考えるようになりました。法定健診では限界があるため、40歳以上を対象に人間ドックを実施しています。県の「職域がん検診受診体制整備奨励金」を活用し、費用は会社が全額負担しています。

成田さん

社員は資産ではなく資本だと考えています。健康を投資ととらえ、長く働ける職場づくりを進めています。人間ドックについては、以前は、社長や一部の人だけが個人負担で受診していましたが、社員全員に広げたいという思いがあり、制度化しました。

ニシヤマの社員の健康を支えるお三方

制度の運用面では、どのような工夫をされていますか。

林さん

5年ごとに受けられるようにし、受診日は特別休暇としています。有給を使わずに受けてもらうことで、時間の確保もしやすくしました。

竹内さん

私は導入初年度に受けましたが、想像以上に数値が高く驚きました。体は正直だと実感しました。当社は女性社員が約半数です。女性の立場からの意見を反映しながら、検査や案内をより良くしていきたいと思っています。

POINT!

福井県「職域がん検診受診体制整備奨励金」制度
企業ががん検診体制を整える際に、費用の一部を県が助成する制度です。
職域単位でがん検診の受診体制を整備し、早期発見・早期治療を促進しています。
株式会社ニシヤマもこの制度を活用して人間ドック補助を実施しました。

詳しくはこちら(福井県公式サイト) https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/kenkou/gantaisaku/syokuikigannkennsin.html

POINT!

協会けんぽ「人間ドック費用補助制度」(2026年度スタート)
2026年度から、協会けんぽでは35歳以上の被保険者を対象に、人間ドック受診費用の一部(上限25,000円)を補助します。
認定を受けた健診機関での1日ドックが対象で、働く世代の早期発見と予防を支援します。

詳しくはこちら(全国健康保険協会公式サイト) https://www.kyoukaikenpo.or.jp/

血糖値の測定で「未病」へアプローチ

健診や人間ドックについて、社員のみなさんの反応はいかがですか。

林さん

9月を健診月間としており、全員が受診します。自然に「今年も健診か」という話が出るようになりました。

成田さん

健診が恒例行事になり、社内で共通の話題になっていますよ。

竹内さん

とはいえ、健康はデリケートな話題です。押し付けにならないように、「やってみようかな」と思ってもらえるような伝え方を意識しています。

取材時はちょうど「健診月間」の真っ最中。健診トークで盛り上がる林さんと成田さん

今後、目指していることを教えてください。

成田さん

未病の段階で気づき、病気になる前に習慣や体調を整えられるようにしていきたいと考えています。 血圧計や体組成計、ウェアラブルの活用なども検討しています。

林さん

二次健診の受診支援も進めたいですね。今年から時間単位の休暇制度を始めました。 社員が自分の体を知るきっかけを増やしたいという思いもあり、 その一環として、血糖値センサー「リブレ」を導入しました。 食事や時間ごとの血糖値の変化がわかるとともに、保健師や栄養士のアドバイスを受けながら、生活習慣を見直しています。

竹内さん

数値を見て実感することで、生活を整える意識が生まれるのではないでしょうか。 人間ドックもリブレも、“結果”が大切なのではなく、そのあとの行動”が大事だと思います。

リブレ本体
血糖値測定のイメージ
リブレ本体と血糖値測定のイメージ

POINT!

福井県「血糖変動に向き合う2週間プログラム」
センサーを装着して血糖値の変化を記録し、生活習慣の見直しを支援する県の事業です。
福井県内の企業や団体を対象に、保健師・栄養士のサポートを受けながら実践できます。
ニシヤマもこのプログラムに参加し、社員の意識変化につなげています。

詳しくはこちら(福井県公式サイト) https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/sinsan/sougyousinnsanngyousousyutugur/sennsinngijutu.html

健康経営を“幸せづくり”に変える視点

健診センターの食堂でインタビューを受ける当センターの中村

ニシヤマをはじめ企業の健康経営の取り組みを支えているのは、当センター課長の中村幸太郎。制度づくりだけでなく、企業とともに健康を育てる姿勢は、わたしたちが大切にしている“伴走”を示しています。

企業との関わりで、どんなことを大切にされていますか。

中村

健康経営の支援では、まず「制度を整えること」よりも、その会社がいま何に困っているのか、何を大切にしているのかを知ることから始めています。課題を聞き出しながら一緒に整理していく中で、健康経営は“会社と社員の幸せを考えるためのツール”なんだと感じます。

健康経営に関心を持たれたきっかけを教えてください。

中村

2018年に健診センターに異動したとき、健康経営の考え方を知りました。調べていくうちに、これは単なる制度づくりではなく、企業の人たちが“どう働き、どう生きたいか”を考える機会になると感じたんです。その考え方に共感し、活用していこうと思いました。

コーチングで企業の健康経営に伴走する

支援のなかで感じる難しさはありますか。

中村

企業の担当者様からは「健診を受けても受けっぱなし。精密検査や指導の受診を勧めてもスルー。どうしたらいいの?」というご相談をよくいただきます。ただその気持ち、ものすごーくわかるんです、私自身がそうでしたから。自身の肉体改造を通して、どうすれば行動変容のきっかけをつくれるのかを考えるようになりました。そのなかで「健康になることがゴールではない」と気づき、コーチング的な思考で企業・社員の方々に関わっていったらどうかと考えました。

コーチング的な思考はどのように活かされていますか。

中村

いかにご自身の「こうしたい!」「これが大事!」を言語化し、「やりたい!やれる!」を引き出せるかが大事だと思っているので、お話を肯定的に捉えるように心がけています。一見ネガティブに聞こえる言葉の奥にも肯定的な意図があり、それを深ぼっていくことで本心が垣間見れます。「時間がない」「どうせ無理」という反応にも、その方にとって肯定的な意図があるはずです。それを話せていただけるかどうかなんですが、まだまだです。

健診センター配属以降、食事に気を使ったり、フルマラソンに向けてトレーニングしたりと、自身も身体に気を配るようになったそう。

企業との関係づくりにも、その考え方は生かされていますか。

中村

はい。健康経営も同じで、「こうした方がいい」と指導するよりも、対話を重ねて相手のなかにある目指す姿=ゴールを一緒に見つけていく。会社が“なんのために社員に健康でいてほしいのか”を考えることが出発点だと思います。

今後、どんな健診センターを目指されていますか。

中村

健診は病気を見つけるだけでなく、社員や企業が“自分を知る”ための場になってほしいと思っています。健康を考えることは、幸せを考えること。これからも、「こうなりたい」という気づきとその実現を支える伴走者でありたいです。

番外編:にしやんくんも表紙に登場

にしやんくん
オリジナルキャラのにしやんくん。脇に抱えているのは布の原反なんだとか

Vol.7の表紙には、ニシヤマの公式キャラクター「にしやんくん」が登場。“旗振り役”として、元気いっぱいに誌面を彩りました。取材当日はにしやんくんの生みの親という社員さんも同席してくださり、にしやんくんへの愛を語ってくださいました。

まとめ

今回の取材を通して見えてきたのは、健康経営は会社だけのものでも、医療機関だけのものでもないということです。社員一人ひとりの健康を“自分ごと”として考えながらも、その隣には、そっと支える人たちの存在がありました。
ニシヤマが示したのは、制度を整えることの先にある「文化としての健康づくり」。そして、健診センター中村さんの言葉からは、“健康を考えることは、幸せを考えること”という視点が伝わってきました。
健康を守る仕組みの裏には、数字では測れない“人の力”があります。次回のINVEST IN WELLNESSでも健康の旗を掲げる人たちの“声”を追いかけます。どうぞご期待ください。


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