お知らせ

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大腸CTドックスタート|日本人にとっての大腸がんのリスクと予防方法

大腸内視鏡ができない方へ朗報です。

大腸がん早期発見の新たな選択となる、大腸CTドックが2025年8月4日(月)からスタートします。


大腸がんによる死亡数は全がん中で、男性2位、女性1位(2023年度)であり、健診での早期発見・治療が重要となります。

また、便検査では見つけられないがん・ポリープもあります。大腸内視鏡ができない方にとっては心配事がつきません。

そこで、内視鏡を使わない新たながん検診の選択肢として大腸CTを導入しました。

3次元(3D)画像処理により内視鏡に近い精度で検査ができるようになりました。


大腸がんについてリスク、予防法、大腸CT検査について3回シリーズでご紹介します。





日本人にとっての大腸がんのリスクと予防方法


大腸がんは日本人にとって非常に身近ながんとなっています。この特集では、大腸がんの現状、リスク要因、そして効果的な予防方法について詳しく解説します。健康寿命を延ばすためにも、大腸がんに関する正しい知識を身につけ、適切な予防策を講じることが重要です。


日本人と大腸がん:増加する患者数

近年、日本人の食生活や生活様式の欧米化に伴い、大腸がんの罹患率は著しく増加しています。国立がん研究センターのデータによると、大腸がんは日本人において以下のような状況です。


がん罹患数の順位(2020年)


1位2位3位4位5位
総数大腸乳房前立腺
男性前立腺大腸肝臓
女性乳房大腸子宮


がん死亡数の順位(2023年)


1位2位3位4位5位
総数大腸膵臓肝臓
男性大腸膵臓肝臓
女性大腸膵臓乳房

出典:国立がん研究センターがん情報サービス





大腸がんのリスク要因


大腸がんの発症には様々な要因が関わっていますが、主なリスク要因として以下が挙げられます。


1. 年齢

40歳を過ぎると発症リスクが高まり始め、50歳以上で急増します

70代がピークとなりますが、近年は若年層での発症も増加傾向にあります


2. 食生活

高脂肪・高タンパク・低繊維の食事: 赤肉(牛肉、豚肉、羊肉など)や加工肉(ハム、ソーセージなど)の過剰摂取

食物繊維の摂取不足: 野菜、果物、全粒穀物の不足


過度のアルコール摂取: 特に1日46g以上(日本酒約2合、ビール約500ml相当以上)の常習的な飲酒


3. 生活習慣

運動不足: 身体活動量の低下は大腸がんリスクを約30%増加させるとされています

肥満: 特に内臓脂肪型肥満はリスクを高めます

喫煙: タバコに含まれる発がん物質が大腸粘膜に悪影響を与えます


4. 遺伝的要因

家族歴: 第一度近親者(親、兄弟姉妹、子)に大腸がん患者がいると、リスクが約2倍に上昇します

遺伝性疾患: リンチ症候群や家族性大腸腺腫症などの遺伝性疾患がある場合は高リスクです


5. 既往歴

大腸ポリープの既往: 特に腺腫性ポリープは前がん病変として注意が必要です

炎症性腸疾患: 潰瘍性大腸炎やクローン病などの慢性炎症性腸疾患はリスクを高めます



大腸がんの予防方法

大腸がんは予防可能ながんと言われています。以下の対策を実践することで、発症リスクを大幅に低減できます。


1. 食生活の改善

食物繊維を豊富に摂る: 野菜、果物、全粒穀物、豆類などを積極的に摂取しましょう(目標:1日20〜25g以上)

赤肉・加工肉の摂取を控える: 週に500g未満に抑えることが推奨されています

バランスの良い食事: 和食中心の伝統的な食生活が理想的です


2. 適度な運動習慣

有酸素運動: 週に150分以上の中等度の運動(早歩き、サイクリングなど)を心がけましょう

日常活動量の増加: エレベーターの代わりに階段を使うなど、日常生活での活動量を増やすことも効果的です


3. 適正体重の維持

BMI(体格指数)を18.5~25の範囲内に保つよう心がけましょう

特に内臓脂肪の蓄積を防ぐことが重要です


4. 禁煙とアルコールの適量摂取

禁煙は大腸がんを含む多くのがんリスクを下げます

アルコールは男性で1日20g程度(日本酒1合、ビール中ビン1本相当)、女性はその半分程度に抑えましょう


5. 定期的な検診

最も重要な予防策が定期的な検診です。大腸がんは早期発見・早期治療により90%以上の高い確率で完治が可能です。

便潜血検査: 40歳以上の方は年に1回受けることが推奨されています

内視鏡検査: リスクが高い方や50歳以上の方は3〜5年に1回の内視鏡検査が望ましいとされています

CT検査(CT colonography): 内視鏡検査が困難な方や負担を軽減したい方に適した検査方法です



大腸がんは日本人にとって最も一般的ながんの一つですが、生活習慣の改善と定期的な検診によって予防・早期発見が可能です。次回の特集では、大腸がんの様々な検査方法について詳しくご紹介します。


【次回予告】

 大腸がん健診特集 第2回:大腸がん検査の種類と特徴 便潜血検査、大腸CT検査、大腸内視鏡検査などの検査方法の特徴や適応について詳しく解説します。




健診で「大腸CT」を受けられるドックがスタートします

 




福井県済生会病院 健診センター

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