栄養部
患者さん一人ひとりに合った栄養ケア
入院患者さんにお届けする食事の献立作成と調理を行っている栄養部では、患者さん中心の医療の実践という病院の基本方針に沿って、「患者さん一人ひとりに合った栄養ケア」を部内の目標として掲げています。

当院には466床のベッドがありますが、466通りのお食事をお届けするのは無理でも、お一人おひとりの症状や体調、食事条件などを把握して、できるだけ個々の事情に応じた形で提供することを理想としています。それが「総合的ケア」の一環となるからです。

当部には、管理栄養士、調理師など54人のスタッフがおり、40〜50程度ある食種の中から、先に述べた諸条件や、患者さんの嗜好を考慮して献立を決めています。
栄養バランスに美味しさをプラス。患者さんの満足度を高めるために。

栄養部部長
木下 充子
病院の食事と言えば、かつては「早い・まずい・冷たい」などと不評をかうことが多いものでした。私たちは、こうしたご不満にお応えすべく、夕食の午後6時配膳や、病棟ごとに配備した温冷配膳車による配膳を実施しています。冷たいものと温かいものを一度に保温・保冷できるまたは適温にする機能がありますから、例えば温かいご飯と冷たいジュースを同時にお届けすることができるのです。

もちろん味付けや献立の面でも、全スタッフが努力を重ね、様々な工夫を凝らしています。提供するお食事は、安全で安心できるものでなくてはなりません。栄養士は、病棟に出向いて行って、お食事の内容や有効性を説明します。そして、おいしく召し上がって頂くために常に「安全・おいしい・有効」を合言葉に前向きに取り組んでいます。また、出産後の方にはケーキ付きの「お祝い膳」をお届けしたり、スタッフ手作りの離乳食パンフレットをお配りしています。

温冷配膳車。右は中を開いた状態。
左右で保冷機能、保温機能と別れています。

当部が他の病院に先駆けて実施していることとしては、朝食と昼食を2種類用意して患者さんに選んでいただく『選択メニュー』システムがあります。病棟ごとに日替わりで、朝食は和・洋のパターン、昼食は内容を変えたものを写真付きメニューで患者さんにご覧いただき、食べたいと思う方をお届けしているのです。
栄養士だけでなく調理師も患者さんと直接コミュニケーション
さらに、スタッフが直接患者さんのもとを訪問して、一人ひとりの食事のお好みや、病院食に対する感想などをヒアリングする「ベッドサイド訪問」にも力を入れています。患者さんの生の声を現場にフィードバックして、よりよい献立作成に活かすためです。

食材費として、他より高水準の一日950円前後を使っていることも、満足いただけるお食事づくりを支える大きな要素です。

このほか、入院生活に少しでも潤いを感じていただくため、食器をすべて陶器にしたり、お正月や雛祭りなどの折に行事食をお届けしていることも当院の特長といえます。
治療の総合的なケアとしての重要な位置づけ

栄養士のスタッフは全て女性。きめ細かいケアを心がけています
栄養部のスタッフは、「NST」(栄養サポートチーム)のスタッフの一員として、栄養管理が必要な患者さんへのケアに参画します。治療の根元である栄養管理を通して、患者さんの体調を総合的にサポートし、ケアするためです。同様に「クリニカルパス」にも参画します。

また、患者さん個々の栄養管理に必要な情報をデータ管理し、電子カルテに載せて院内全体で利用できるシステムづくりに取り組んでいるところです。